バックモニター(バックカメラ)とは?見方や後付けの方法、義務化について解説
バックモニターは、駐車時の利便性や後退時の安全性を高める装備として、多くの車に普及しています。
その一方で、「義務化されたと聞いたが、すでに所有している車も対象なのか」「自分の車にも後付けできるのか」といった疑問を持っている方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、バックモニター義務化の対象車や後付けの方法、不具合が起きたときの対処方法などを、まとめて解説します。
バックモニターとは
バックモニターとは、車の後方を撮影するカメラと、その映像を表示する車内のモニターを組み合わせ、後退時に後方を確認できるようにした装備です。なお、後方を撮影するカメラは、バックカメラ(またはリアカメラ)と呼ばれるのが一般的です。この記事では、車内のモニターとバックカメラを合わせた一式の装備を、バックモニターとして説明します。
バックモニターの仕組みはシンプルです。シフトレバーをバック(R)に入れると、バックカメラで撮影された後方の映像が自動で車内のモニターに表示されます。
映像を映し出すモニターには、カーナビの画面を使うタイプ、専用のモニターを置くタイプ、ルームミラーと一体になったミラー一体型などがあります。
バックモニターのメリット
バックモニターには、装備していない車では得られないメリットがあります。ここでは、代表的なメリットを2つ紹介します。
1つ目のメリットは、後退時の事故防止に役立つことです。目視では気づきにくい車の後方の障害物や駐車ポール、低い壁、近くにいる子どもなどを映像で確認できます。
2つ目のメリットは、バック駐車がしやすくなることです。車の後方のスペースや壁までの距離の目安を画面で確認できるため、車庫入れなどの負担が軽くなります。バック駐車が苦手な方や、狭い駐車場をよく使う方には、とくに役立つでしょう。
バックモニターの装備は義務化された?
近年、新車には、後退時車両直後確認装置の装備が義務化されました。後退時車両直後確認装置とは、車が後退するときに運転席から車の直後を確認するための装備です。この記事では以降、「後方確認装置」と表記します。
後方確認装置として認められるのは、バックカメラと車内のモニターを組み合わせたもの・後方障害物検知システム(センサー)・後方を確認できるミラーのいずれかです。そのため、バックモニター自体が義務化されたわけではないと言えます。
ただし、後方確認装置のなかでもバックカメラはとくに装備されやすく、バックカメラは車内のモニターとセットで、バックモニターとして利用されるのが一般的です。
ここでは、バックモニターに代表される後方確認装置義務化の対象と適用時期、すでに所有している車も義務化の対象になるかどうかを説明します。
義務化の対象と適用時期
後方確認装置の義務化の対象は、主に四輪の自動車です。二輪自動車・三輪自動車・大型特殊自動車・小型特殊自動車・被牽引自動車などは、原則として対象外とされています。
後方確認装置の装備が義務化された時期は、新しく設計される「新型車」と、すでにある型式を作り続ける「継続生産車」で分かれ、以下の表のようになります。
後方確認装置の義務化の適用時期
| 区分 | 適用時期 |
|---|---|
| 新型車 | 2022年5月〜 |
| 継続生産車 | 2024年11月〜 |
中古車やすでに所有している車には後付け義務がない
後方確認装置の義務化は新車の製造に対してのものです。中古車やすでに所有している車に、後方確認装置を後付けする義務は、原則としてありません。
ただし、車の後退時に事故が起こるリスクは、義務の有無とは関係なくあります。安全のためには、義務化の対象外の車でもバックモニターを後付けしたり、バックモニターが装備された車を選んだりすることが望ましいです。
くるまのハヤシの公式サイトではバックモニターが装備されている在庫車に、「バックモニター」と記載しています(「装備情報」の欄)。

バックモニターを後付けする方法と費用
バックモニターは、多くの車で後付けができます。ここでは、バックモニターの後付けを依頼できる業者や費用の考え方、自分で後付けする場合の注意点を見ていきます。
後付けを依頼できる業者は?
バックモニターの後付けを依頼できるのは主に、ディーラーや中古車販売店、整備工場、カー用品店です。
なお、自分で購入したバックモニターを持ち込んで取り付けてもらえるかどうかや工賃は、業者や店舗によって異なります。バックモニターの持ち込みを考えている場合は、事前に確認しておくとよいでしょう。
くるまのハヤシ(車検の速太郎)は全てのエリアにサービス工場を併設しており、持ち込みパーツの取り付けにも対応しています※1。また、くるまのハヤシではお車をご検討中のお客様に向けて、ディーラーオプションや各種アフターパーツのご提案も幅広く行っています。バックモニターのご用意もあるので、お気軽にご相談ください。
※1 作業内容やパーツの状態により、取り付けできない場合もあります
後付けの費用はどれぐらい?
バックモニターの後付けにかかる費用は、大きく製品の本体価格と、取り付けの工賃に分かれます。
バックモニターを取り付ける工賃は一律ではなく、配線の量や取り付け位置、車種、持ち込みかどうかといった条件で変わるため、正確な費用は見積もりをとって確かめるのが確実です。
くるまのハヤシ(車検の速太郎)では車の状態や車種をもとに、無料で見積もりを実施できます。
自分で後付けする場合の注意点
バックモニターは自分で後付けできますが、難易度が高いです。配線や電装の知識がないまま作業すると、接続がうまくいかずに映像が映らなかったり、バックモニター以外の車の機能に悪影響を及ぼしたりする場合があります。
さらに、バックモニターの後付けの仕方によっては車検に通らなくなる点にも注意が必要です。後方確認装置の装備が義務づけられている車では、後付けしたバックモニターが保安基準を満たしていないと、原則として車検に通りません。
また、後方確認装置の義務化の対象外の車でも、バックモニターをナンバープレートが見えなくなる位置に取り付けたり、走行中に外れるおそれのある付け方をしたりすると、別の保安基準に触れることがあります。海外製のバックモニターなどでは製品自体が保安基準に適合していないこともあるため、適合した製品を選び、正しく取り付けることが大切です。
少しでも不安があれば、業者に依頼するのが賢明でしょう。後付けと車検の両方を任せられれば、保安基準に適合しているかどうかを気にせずに済みます。
バックモニターの使い方・使うときの注意点
バックモニターの機能を最大限に発揮するには、正しい使い方と、使うときの注意点を押さえておく必要があります。
ガイド線を使った駐車方法
多くのバックモニターでは、後退時に車幅や予想される進路を示すガイド線が表示され、これを目安にすると、バック駐車がしやすくなります。
バックモニターのガイド線には、ハンドルを切っても線の位置が変わらない固定式と、ハンドルの角度に合わせて線が曲がるステアリング連動式があります。固定式が示すのは車幅と車体後端からの距離の目安で、ステアリング連動式が示すのは、そのまま後退したときに通ると予想される進路です。
車体後端からの距離の目安を示す線は、色で区別されているのが一般的です。どの色がどれぐらいの距離を示すかは車種や製品によって異なるため、取扱説明書で確認しましょう。
ステアリング連動式のガイド線を使った駐車は、予想される進路を示すガイド線を見ながら、駐車スペースの枠に沿うようにハンドルを調整して行います。車体が駐車スペースの枠と平行になったら、ハンドルを真っすぐに戻してゆっくり後退します。一度で入らないときは、前進して車の位置を調整し直します。
バックモニターの画面上では、一般的に、後退する方向が画面の上側に表示されます。車を左に寄せたいときは左へ、右に寄せたいときは右へハンドルを回します。
必ず目視と併用する
バックモニターは、あくまでも目視できない後方の確認に役立つ装備です。映像だけを見て後退するのは危険なため、必ず目視と併せて確認しましょう。
バックモニターの映像の見え方にも注意が必要です。とくに、バックカメラが広角レンズの場合は、映像の周辺が歪み、実際の距離とのあいだにズレが生じる場合があります。慣れるまでは、こまめに止まって距離を確かめながら車を動かすとよいでしょう。
映像が見えにくくなる状況もある
バックモニターの映像は、状況によって見えにくくなることがあります。とくに、夜間や悪天候、強い逆光、屋内駐車場の暗さなどでは映像が見えにくくなります。また、レンズに汚れや水滴、曇りが付いているときも、映像がぼやける場合があります。
加えて、バックカメラのすぐ近くや車体の真下は死角になる可能性があることにも注意が必要です。
バックモニターのよくある不具合と対処方法
バックモニターを長く使っていると、画面が切り替わらない・映像が映らない・ガイド線がズレるといった不具合が起こることもあります。ここでは、不具合ごとの対処方法と、バックモニターが故障していた場合の、修理か買い替えかの判断について説明します。
画面が切り替わらないときの対処方法
シフトレバーをバック(R)に入れても、車内のモニターがバックモニターの映像に切り替わらないことがあります。この場合、多くはカーナビやモニター側の一時的な不具合が原因です。
まずは、エンジンをかけ直したり、カーナビを再起動したりしてみましょう。一時的な不具合であれば、これでバックモニターの映像に切り替わることがあります。切り替わらない場合は、バックランプと連動する配線やカーナビの設定に原因があることも考えられます。
映像が映らないときの対処方法
バックモニターの画面には切り替わるものの、画面が真っ暗になるなどして映像が映らない場合は、バックカメラ本体の故障や経年劣化、配線の接触不良や断線が主な原因です。
ただし、バックカメラのレンズに付いた汚れや水滴が原因のこともあるため、まずはレンズの状態を確認しましょう。それでも改善しない場合は、バックカメラ本体や配線の点検・交換が必要になる場合が多いです。
ガイド線がズレるときの対処方法
バックモニターのガイド線がズレる主な原因には、バッテリーの交換などで設定がリセットされたこと、カメラの取り付け角度が変わったこと、車高の変化などがあります。
バックモニターのガイド線は、車の後方に目印を置いて現物に合わせながら、カーナビの設定から調整するのが一般的です。それでもバックモニターのガイド線がズレるときは、バックカメラの角度や配線に問題があることも考えられます。
修理費用によっては買い替えの検討も
バックモニターの修理にかかる費用は、故障している場所や程度によって変わります。配線の接触不良のような軽微なものは修理費用を抑えられる傾向にありますが、純正品や古い機種はパーツ代が高くなりやすく、機種によってはパーツの供給が終わっていて直せないこともあります。
バックモニターの修理費用が高くつくときや、そもそも修理が不可能なときは、いまのバックモニターを無理に直すより、新しいバックモニターに付け替えた方が、結果的に安くすむこともあります。
