サンルーフとは?メリット・デメリットや後付け可否までまるごと解説
サンルーフ付きの車の購入を検討している方の中には、「サンルーフはやめとけと言われたけど本当?」「メリットだけじゃなくデメリットもあるのでは?」という疑問を抱く方も少なくありません。
サンルーフは評価が分かれやすい装備のひとつで、魅力に惹かれる方もいれば、気になる点を理由に避ける方もいます。
当記事では、サンルーフの基本的な特徴や種類・呼び名の違いから、メリットとデメリット、後付けの可否まで、サンルーフに関する情報をまとめて解説します。
サンルーフとは?
サンルーフとは、車の屋根に取り付けられた開閉可能な天窓のことです。
多くは透明なガラス製で、車内に自然光や外の空気を取り入れられます。
閉じた車内に光や風を呼び込むことで、ドライバーや同乗者は車内にいながら開放感や心地よさを感じられます。

サンルーフの主な種類と呼び名の違い
一口にサンルーフといっても、開閉の仕組みやガラス部分の大きさには複数のタイプがあり、用途や開放感の度合いも異なります。
さらに、メーカーごとに名称が異なっていたり、サンルーフと酷似している装備があったりするため、車のカタログを見比べる際に戸惑う方もいるかもしれません。ここからは、サンルーフの主な種類と、呼び名の違いについて見ていきます。
サンルーフの主な種類
サンルーフには主に、チルトアップサンルーフ、スライディングサンルーフ、チルトアップ・スライディング両方の機能を持つサンルーフの3種類があります。それぞれの特徴は以下の表の通りです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| チルトアップサンルーフ | 天窓の後方部分が浮き上がる(開口部は狭いが換気は可能) |
| スライディングサンルーフ | 天窓が後方にスライドする(開口部が広くて換気・開放感ともに十分) |
| チルトアップ・スライディング両方の機能を持つサンルーフ | 換気時は天窓の後方部分を浮き上がらせ、開放時は後方にスライドさせる(換気と開放の両立が可能) |
また、サンルーフと似たものに「ガラスルーフ」があります。サンルーフとガラスルーフを区別する明確な定義はありませんが、一般的に屋根の大面積をガラスで覆ったタイプをガラスルーフと呼ぶことが多く、その多くは開閉できない固定式です。広い意味ではガラスルーフもサンルーフの一種として扱われることがあり、両者をひとくくりにサンルーフと呼ぶ場面も少なくありません。
くるまのハヤシの公式サイトではサンルーフ・ガラスルーフが装備されている在庫車に、「サンルーフ」と記載しています(「装備情報」の欄)。

なお、サンルーフには手動式と電動式の2つの開閉方法があります。手動式は構造がシンプルな分、電動式に比べて故障のリスクは低いと言えるでしょう。一方で、操作のしやすさという面では、ボタンひとつで開閉できる電動式に分があります。
サンルーフ?ムーンルーフ?サンルーフの呼び名の違い
酷似している、あるいは同じ仕組みのサンルーフ(またはガラスルーフ)でも、メーカーや車種によって呼び名が異なる場合があります。以下の表がその一例です。
| メーカー(車種) | 呼び名 |
|---|---|
| トヨタ(RAV4) | パノラマムーンルーフ |
| 三菱(アウトランダー) | 電動パノラマサンルーフ |
| ホンダ(VEZEL) | パノラマルーフ |
| 日産(エクストレイル) | パノラミックガラスルーフ |
| マツダ(CX-5) | 電動スライドガラスサンルーフ |
※モデルチェンジなどにより、同じ車種でも名称が異なる場合があります
サンルーフのメリット
サンルーフ付きの車には、装備していない車では味わえないさまざまな魅力があります。ここでは、サンルーフの代表的なメリットを5つ紹介します。
頭上から自然光が差し込む・車内が明るくなる
サンルーフを装備すると、屋根のガラス越しに自然光が差し込みます。
通常の車では窓側に座る同乗者のもとには光が届きやすい一方で、車内の中央部や後部座席には十分な光が回らないことも少なくないです。
サンルーフがあれば頭上から光を取り込めるため、車内全体が均一に明るくなり、閉塞感のない雰囲気を生み出します。
サンシェード(サンルーフのガラス部分の内側に取り付けられた、日差しを遮るための覆い)を開けるだけでも、車内が明るくなる効果を感じられるでしょう。
効率よく換気ができる
サンルーフを開ければ、効率のいい換気がしやすいです。
サイドウィンドウを開けて換気する場合、走行中は車外の風が直接顔や髪に当たり、風切り音も大きくなりがちですが、サンルーフからの換気では空気が頭上を通り抜けるでしょう。
そのため、風や風切り音の影響を受けにくく、車内の会話や音楽の妨げになりにくいと言えます。
また、チルトアップの機能を使えば開口部を小さく保てるため、雨が降っているときや寒い日でも、雨や冷気の侵入を抑えながら換気ができます。
車内から空を眺められる
サンルーフがあると、頭上に広がる空や周囲の景色を車内から眺められます。
通常の車では横方向の景色しか見えませんが、サンルーフがあれば真上の空も視界に入るため、季節や時間帯ごとの景色を立体的に楽しめます。例えば夜のドライブでは、車内にいながら星空を見上げられるでしょう。
特に、後部座席に乗る同乗者はドライバーよりも頭上を眺める余裕があるため、サンルーフの恩恵をより強く感じやすい傾向にあります。
サンルーフ装備車専用の内装が選べる場合がある
サンルーフを装備できる車では、装備車専用の内装が選べることがあります。
メーカーや車種によって異なりますが、サンルーフ装備車だけ内装の色味が変わったり、専用のランプ・サンシェードが追加されたりする場合があるのです。この場合、サンルーフそのものだけでなく、内装の特別感も楽しめるでしょう。
リセールバリューが高まる
サンルーフ付きの車は、中古車市場で査定額が上がりやすい傾向にあります。
サンルーフは購入時にメーカーオプションとして装備するのが一般的で、後付けが難しいため、サンルーフ付きの車は希少性が高くなるのです。
ただし、サンルーフの装備によって上乗せされる金額は車種・年式・市場の状況によって変動します。必ずしも装備時のオプション費用を上回るとは限らない点には留意しておきましょう。
くるまのハヤシは車の買取も行っています。自動車の買取から販売までを自社で完結できる体制により、流通コストを抑え、車の価値をダイレクトに査定額へ反映することが可能です。市場動向や販売実績を踏まえた査定により、車本来の価値を見逃すことなく、買取価格をご提示します。
サンルーフのデメリット
サンルーフ付きの車には、注意点や気になる点も存在します。
ここでは、サンルーフの代表的なデメリットを5つ紹介します。
装備にお金がかかる・車両価格が高くなる
サンルーフはメーカーオプションとして用意されていることが一般的なため、新車を購入する場合、装備するにはオプション費用が必要です。
中古車を購入する場合、同じ車種・グレードであればサンルーフ付きの車は付いていない車より、販売価格が高くなる傾向にあります。
燃費が低下する
サンルーフを装備すると車両重量が増えるため、燃費が低下する傾向があります。
一般的に、車は重くなるほど走行時に必要なエネルギーが増えるため、サンルーフの重量分だけ燃費にも影響が出ることになります。
ただし、サンルーフが燃費に与える影響はわずかとされ、日常の運転で大きな違和感を覚えるほどではないことが多いです。
車内の気温が変化しやすい
サンルーフ付きの車は、装備していない車と比べて車内の気温が変化しやすいです。
通常の車の屋根には断熱材が入っていますが、サンルーフ部分はガラスで構成されているため、外気の影響を受けやすくなるからです。
夏場は強い日差しが車内に伝わりやすく、車内の気温上昇を強く感じる可能性があります。対して冬場は、屋根のガラス部分から熱が逃げやすいため、暖房の効きにくさを感じる場合があるかもしれません。
ただし、近年はUVカットや赤外線(IR)カット機能を備えたガラスを採用するモデルが増えており、こうした影響はある程度抑えられる傾向にあります。
雨漏り・開閉不良などのリスクがある
サンルーフは可動部や開閉機構を持つ装備であるため、長く使ううちに故障が起きる可能性があります。
代表的なトラブルは、ゴムパッキンの経年劣化や排水ホースの詰まりによる雨漏りと、電動モーターやギア・電気系統の不具合による開閉不良です。
使い方によっては事故に繋がる場合がある
走行中にサンルーフから顔や手を出すと、木や橋にぶつかり、思わぬ怪我をするリスクがあります。特に子どもがいるご家族の場合は、より一層の注意が必要です。
また、サンルーフの開閉時に首や手が挟まってしまう場合もあります。近年は挟み込み防止機能が付いたサンルーフが多いものの、開閉中は身体を近づけないようにしましょう。
サンルーフは後付けできる?
サンルーフの後付けは技術的には可能です。ただし、現実的にはハードルが高いと言われています。
国内の自動車メーカーは、原則として後付けでのサンルーフ装備に対応していません。サンルーフの装備には車の屋根を切り抜いて開口部を設ける必要があり、これは車体構造や強度に関わる加工であるため、メーカーの工場で生産段階に組み込まれるのが基本なのです。
後付けに対応できるのは、専用の取り付けキットを扱う専門業者に限られます。施工には屋根のカットや内装の加工、防水処理など高度な技術が求められ、対応可能な業者は少ないです。
なお、業者に後付けを依頼する場合、装備するのは純正のサンルーフではないため、リセール時の評価で純正のサンルーフほど有利にならない傾向があります。
こうした事情から、サンルーフ付きの車に乗りたい場合は、後付けにこだわるよりも、初めからサンルーフが装備されている車を選ぶのが理想的と言えるでしょう。